「公正証書遺言」のメリット

遺言は、法律上定められた一定の方式に従う必要があります(要式行為、民法960条)。方式には細かい規定があります。

遺言は、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります(民法967条)。
(このほか、緊急時など例外的ケースのための「特別の方式」があります)

良く使われる方式は「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つですが、弁護士に相談した上で、最も確実な「公正証書遺言」を作成することを強くお勧めします。

1 確実性・安全性
「遺言」をお薦めする理由の一つは、相続問題を未然に回避することにあります。
ところが、自筆証書遺言では、要件が欠けていたり、内容が不明確であったり、保存・保管が不適切であったり、様々な理由により、かえって紛争の種になってしまうことが良くあるのです。
この点、公正証書遺言であれば、公証人役場において公証人が作成するものであり、通常はその前に弁護士と相談の上、内容を検討・確定していますから、内容・効力について問題になることはほとんどありません。原本を公証人役場で保管していますから、変造や毀損のリスクもありません。

2 作成の手間・・・自分で書かなくてよい(公証人が作成する)
自筆証書遺言のメリットとして、簡単に作成できることを挙げられる場合があります。
しかし、自筆証書遺言では、全文を自筆で書かなければならず、この点は相当に面倒です。
この点、公正証書遺言であれば、公証人が書面を作成してくれるのですから、この点の負担は相当に軽くなります。
もちろん、内容を口頭で伝える必要がありますが、多くの場合、事前に相談・委任した弁護士と公証人の間で打合せが出来ており、当日は内容の確認を行うのが実態です。
費用はかかりますが、時間や手間といった労力の点では、公正証書遺言の方が負担が軽いといえるでしょう。

3 検認不要、葬儀についての意向も反映できる
家庭裁判所において相続人全員がそろって開封する「検認」という面倒な手続きが不要であり、葬儀についての希望なども被相続人の思いを反映させることが可能になります。自筆証書遺言であれば、検認手続きに時間を要するため、葬儀前の検認・開封は困難になります。

弁護士 大阪

「遺言」の作成をお薦めします

・面倒を見てくれた、大切にしてくれた人に、家や財産を多く残したい
・先祖から受け継いだ財産を子孫に残したい
・残された配偶者の老後が心配である
このような思いのある方は多いと思います。
そのような方には、弁護士に相談して「遺言」を作成されることをお勧めしています。

遺言は、死後の財産分配について、被相続人の意思を実現し、反映させることの出来る重要な手段です。

また、戦後の民法は、家督相続の制度を廃止して、均等な相続制度を導入しました。何もしなければ、先祖から受け継いだ財産が細部化されたり、争いや混乱を生じさせかねない相続問題を、未然に防ぐため、遺言はあなたの思いを実現する強力な武器です。

さらに、遺言は財産の分配を決めるだけではなく、自分の気持ち、お礼や感謝の気持ちを伝える手段でもあります。

近時、「遺言」を残す人が増えています。

家族を思い、財産を継承し、自己の思いを伝えたいのであれば、専門家に相談をして、適切な内容の「遺言」を作成されることをお勧めします。

相続の争いに立ち会うことの多い弁護士の立場からは、「遺言」を作成する際、最も確実な方式である「公正証書遺言」を選択されることを、強くお勧めしています。

また、相続税がかかる可能性のある方には、遺言を作成する際に、相続税についても考慮されることを、お勧めします。
(弁護士 重次直樹、大阪弁護士会所属)

相続人と法定相続分

相続をして財産等を引き継ぐ人を「相続人」、死亡して相続される側に立つ人を「被相続人」といいます。
相続人が複数いる場合に、法律上決められた相続財産の割合を法定相続分といいます。

1 基本ルール
 妻は常に相続人になります。その法定相続分は、2分の1(子供など直系卑属と共に相続する場合)、3分の2(親など直系尊属と共に相続する場合)、4分の3(兄弟姉妹と共に相続する場合)です。子供も親も兄弟姉妹も、それらの代襲相続人(後述)もいない場合には、全部を相続します。
 子供も常に相続人になります。子供全員合計の法定相続分は、妻がいる場合には2分の1、いない場合には全部です。
 親は被相続人に子や孫などがいない場合に相続人になります。親全体での法定相続分は3分の1です。両親とも在命であれば、6分の1ずつになります。
 兄弟姉妹は、被相続人に子や孫などの直系卑属がおらず、親や祖父母など直系尊属もいない場合に、相続人になります。兄弟姉妹全体での法定相続分は4分の1です。

2 代襲相続
 上記の基本ルールですが、生きていれば相続人になる子供が死亡しており、その死亡した子供に子供(被相続人から見ると孫)がいる場合には、孫が子に代わって相続人になります。
 同様に、生きていれば相続人になる弟は死亡しているが、その子供(被相続人の甥)が生きていれば、弟に代わり相続人になります。
 これを、代襲相続といいます。
 なお、生きていれば相続人になる母が死亡し、父や父方の祖父母も死亡しているが、母方の祖母が生きていれば、母方の祖母が相続人になりますが、これは代襲とは異なります。直系尊属については、親等が近いものが優先する、というルールがあります。父と、母方の祖父母が生きている場合には、父は相続しますが、母方の祖父母には母の相続分が代襲されることはありません。

3 再代襲の制限
 子については、孫、ひ孫と、代襲相続は制限がありませんが、兄弟姉妹については、代襲は1回のみ(甥・姪まで)で、再代襲はありません。

4 非嫡出子の相続分
 嫡出子の半分です。

5 遺留分
 原則として、法定相続分の2分の1については、遺留分として、被相続人の意思を表す遺言書によっても、制限できません。父母など直系尊属の遺留分は法定相続分の3分の1です。
 兄弟姉妹には遺留分が認められません。しかし、古い相続(昭和55年12月31日以前に開始された相続)では認められていましたので、注意が必要です。 

大阪 弁護士

「相続はおそろしい」(平林亮子著、幻冬舎新書)

2009年3月発行の同書は、弁護士や司法書士などの法律家が書いたものではないが(著者の平林亮子氏は公認会計士)、相続にまつわり生じやすい問題、トラブルを分かりやすく物語にしながら、法律上の知識や問題も提示しています。

最初の章である「相続と介護」の章では、今後の高齢化の進展でますます問題となる介護を負担した場合の注意事項が、事例物語で提起されています。つまり、介護をしたから「特別寄与者」として評価されると思っていたら、預金の減り方が著しく、財産を費消したと疑われ、逆に相続分を減額される「生前贈与」を主張された、という、笑えない物語です。このようなことが起こらないよう、同居して面倒を見ている家族は、できるだけ、預金減少分について、何に使われたのか、資金使途を把握することが大切だ、としています。

相続と嫁姑問題についても、興味深い事例の物語が紹介されています。子供が生まれないまま夫が死亡した場合、妻と姑が不動産を相続することになり、夫の思い出を大事にしたい妻、息子の思い出を大事にしたい母の間で、嫁姑問題が勃発、財産も絡み紛糾する、という事例です。

このように、この本では、相続をめぐってどのような問題が生じうるのか、それに対してどのような事前の対策を講じるべきなのか、不幸にも問題が発生した場合には、どのように対処すべきなのか、など、情報と示唆に富んでいます。

相続を考える上で参考になります。おすすめしたい書籍です。(弁護士N.S)

「弁護士相続相談.com」へようこそ

・相続について、自分の希望をかなえたい
・先祖代々受け継いだ財産を、子孫に残したい
・自分が亡くなった後の、配偶者の生活を守りたい
・老後の面倒を見てくれた家族に、遺産を沢山のこしたい

近時、このような思いから、遺言を作成される方が増えています。確実性の高い公正証書遺言を弁護士に相談・依頼して作成するのです。

また、不幸にして、キチンとした遺言が作成されておらず、相続発生後に遺産分割を巡る争いで紛糾したり、隠れた借金が見つかったり、財産が細分化されたり人手に渡ってしまったり、面倒を見てくれた人が優遇されずに「笑う相続人」(故人と疎遠であり、死亡によって悲しむこともなく、財産を得て喜ぶ相続人のこと)が現れたり、と、理不尽な争いに巻き込まれることがあります。

相続を巡る問題を避けるため、あるいは、相続を巡って発生してしまった問題に対応するため、専門知識を有する弁護士に相談することをお薦めします。

また、ご自身でもある程度の知識を身につけておくことも有益ですから、このサイトでは色々な相続に関する情報を提供していきたいと思います。

このサイトは大阪の弁護士が監修しておりますので、安心です。
それでは、少しずつ始めていきますので、よろしくお願いします。

なお、掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載等はご遠慮ください。